建築の脈、管という線。 【設備の線の造形】
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「建築の設計をしてます。」
というと、よく言われるのが、
「すごい!建築作れるんでしょう。」
「…。」
いやいやいや、、
全体の指示となる線を引くことはするけれど、一部の過程でしかない。
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いま私は、初めての現場でしかも部違いの「設備」の施工監理の出張所で働いている。
現場はもちろんだけれど、図面も「建築図」や「構造図」と並ぶ「設備図」に接することになる。
設備は、身体でいえば脈や神経、臓物の一部に相当する。
心臓は、まさにポンプだし、脳は電気信号を制御する配電設備みたいなものだろう。
建築設計が本領部の私は、「設備屋」からみえば、
設備もわからないでお絵描きみたいな適当な図面を引く「建築屋」
だと言われる。
環境設備みたいな分野は、大学の時もほとんど授業に出席せず、単位も落としまくり、
興味のない分野だった。なんだか頭ばっか使って計算ばかりで嫌だった。
でも、そんな設備の現場に来て、おもしろい発見があった。
設備図は、構造や壁床のある建築図の中を縦横無尽に走る。
ダクト配管や水道管、ガス管、電機配線、、、
まさに、「線」を引いていく作業だった。
設備のラインは、建築図の線に対して時に構造体に頼りつつ、時に自立しつつ走る。
一極に集中して複雑にからみ合うところがあれば、枝分かれしてほぐされ、各室内に供給される
また、人の動線からほぐされ隠れながら走るところも、見える線として表を走るところもある。
さらにそれらが、3次元的に天井裏や地下ピットや壁の内部、床の内部、水中などを縦横無尽に走る。
ポンプなど機械でコントロールされる流れもあれば、自然勾配で水の流れを伝える線もある。
計算された太さと勾配、耐久性を考慮された配管が一つ一つ機能を持ち循環する。
まさに、体内を巡る毛細血管のように各所をつなぎ臓物の隙間を巡り、循環している。
そんな見方で、施工図面のラインと現場の実寸スケールのラインとを行き来できるダイナミズム。
ものづくりの現場での「設備の線の造形」のおもしろさに出会った。
/からみほぐし研究所
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